交差点での左折車と直進車の事故の過失割合

信号のない交差点で、左折する四輪車が、後方から直進してきた二輪車を巻込む事故

事故状況

信号のない交差点で、左折する四輪車が、後方から直進してきた二輪車を巻込む事故

信号のない交差点で、左折する四輪車Bが交差点の手前30mより手前で左折の合図を出して左折を開始したところ、後方から直進してきた二輪車Aに気づかず、左折時に二輪車Aを巻込んでしまった事故です。

基本過失割合

信号のない交差点で、左折する四輪車が、後方から直進してきた二輪車を巻込む事故

左折する四輪車Bと、後方から直進してきた二輪車Aとの衝突事故の基本過失割合はA:20%、B:80%です。

交差点で左折する四輪車は、早め(交差点手前30m地点が目安)にウィンカーを出して道路左側に寄り、左端に沿ってゆっくりと左折しなければならないとされています。
この事故では、左折する四輪車が交差点の十分手前から道路左に寄っておらず、かつ、後方確認が不十分という過失があるとされます。また、一般的に、二輪車は道路の左側を走るものと考えられており、左折車のドライバーは二輪車の存在の有無に気をつけるべきであるため、左折車のほうが過失が大きくなります。
しかし、二輪車に、ドライバーが横を向いて後部の同乗者と話していたなど著しい前方不注意や、時速15km以上の速度違反などが認められた場合は、10%程度の過失が上乗せされることがあります。

バイクの巻き込み事故をおこさないために

左折時のバイク込み事故を防止するため、以下のポイントを押さえましょう。

ドライバー側(車側)の注意点

  • ・後方左側にバイクが走っていないかを、早めに確認する。ルームミラー、サイドミラーで確認するのはもちろん、後方左側はミラーの死角になっていることが多く、目視で直接後方を確認することも大切。
  • ・早めに合図(ウィンカー)を出す。交差点手前30m付近が目安。左折をすることを後方にアピールすることが大切。
  • ・左折をするときはできるだけ道路の左側に寄り、バイクが入り込まないように注意する。
  • ・内輪差(曲がるとき後輪が前輪より内側を通ることによる前後輪の軌跡の差)に気をつけながら左折をする。大型の自動車の場合は内輪差が大きく生じるため、巻き込みには特に注意する。
  • ・後方のバイクだけに気を取られると、横断歩道の確認を怠りがちになるため、進行方向にも注意を向ける。

左折時のバイク込み事故を防止するためのドライバー側(車側)の注意点

(GAZOO.com ドライビングスクールより参考にしてソニー損保にて作成 https://gazoo.com/ilovecars/driving/)

※これらの注意点は、対バイクだけではなく、対自転車にも当てはまります。自転車の巻き込み事故にも気をつけましょう。

バイク側の注意点

交差点で車の左後方を走行しているときは、「左に寄らずに合図(ウィンカー)を急に出して左折する車も存在する」ということも念頭に注意をしましょう。なお、タクシーは急に止まることがあるため、タクシーの左後方を走行しているときは特に注意が必要と言われています。

このコーナーでは、ドライブやカーライフに関する一般的な情報をご紹介しております。

(参考資料)
交通教育センター レインボー埼玉 右折・左折事故の原因と対策
http://www.tec-r.com/column/prevention-measures/cause-and-countermeasure.html (2018年6月8日参照)
GAZOO左折のタイミングを掴むコツ (クルマの運転 苦手克服)
https://gazoo.com/ilovecars/driving/170322.html (2018年6月8日参照)
一般社団法人 日本二輪車普及安全協会 これだけは実践したい市街地などの安全走行
https://www.jmpsa.or.jp/joy/enjoy/riding/ridinglesson_03.html (2018年6月8日参照)

本サイトご利用にあたってのご注意

本サイトでご案内するのは基本過失割合です。実際の事故では個々の事故状況を確認のうえ、過失割合を協議し決定します。
そのため、本サイトでご案内する基本過失割合と異なる結果となることもあります。