友人の車で事故〜他車運転危険補償特約は使える?〜

2023年5月時点の内容です。

友人の車で事故

急用で車が必要になり、臨時で友人の車を借りたものの事故を起こしてまった・・・。
友人の自動車保険の運転者の条件を満たしていれば友人の自動車保険が使えますが、自分が起こした事故で友人の自動車保険のノンフリート等級を下げてしまうのは気がとがめます。

こんな時、ご自身で車を所有していて自動車保険を契約している場合には、「他車運転危険補償特約」で自分の自動車保険を使用することが可能です。こちらでは「他車運転危険補償特約」について説明します。

【ご注意!】

ここで紹介する事例等は、あくまでも当社の商品内容に基づくもので、かつ、一般的なものです。保険会社によって「他車運転危険補償特約」の適用条件は異なりますので、詳しくはご加入の保険会社にご確認ください。なお、ご契約内容や損害を受けた状況などによって実際の対応は異なることがあります。

他車運転危険補償特約とは

他車運転危険補償特約

契約車両を主に使用される方(記名被保険者)およびそのご家族(*1)が、友人・知人など他人から臨時に借りた車を運転中に交通事故を起こして賠償責任が生じた場合、借りた車を契約車両とみなし、他人の自動車保険より優先して自身の自動車保険から以下の保険金が支払われる特約です。ソニー損保では、記名被保険者が個人の自動車保険に自動でセットされています。

(*1)ご家族とは、記名被保険者の配偶者、記名被保険者またはその配偶者の同居の親族・別居の未婚の子をいいます。

支払われる保険金

【相手方への補償】

・対人賠償保険

借りた車の事故により、他人を死傷させ、法律上の損害賠償責任を負った場合に、相手方の治療費や慰謝料などを、自身の自動車保険の保険金額(契約時に設定した金額)を上限に補償します。

・対物賠償保険

借りた車の事故により、他人の車や壁、電柱など他人のモノを壊してしまい、法律上の損害賠償責任を負った場合に、自身の自動車保険の保険金額(契約時に設定した金額)を上限に補償します。ソニー損保の場合、対物超過修理費用が対物賠償保険に自動付帯されていますので、相手の車を事故で破損させてしまい、修理費が時価額を超えてしまった場合も補償されます。

【自分や同乗者の補償】

・無保険車傷害危険補償特約

借りた車に乗車中の方が死亡されたり後遺障害を負ったとき、事故の相手方が任意保険に入っていないなど相手方から十分な補償がされない場合に保険金をお支払いします。ただし、人身傷害保険「車内+車外補償型」を付帯されている場合は、無保険車傷害危険補償特約ではなく、人身傷害保険から保険金が支払われます。

【借りた車の補償】

借りた車に直接生じた損害については、契約車両に車両保険が付帯されている場合で、かつ契約車両の契約条件等に従って車両保険金をお支払いできる事故の場合に、借りた車の時価額または対物賠償保険の保険金額を上限に補償します。ただし、借りた車に直接生じた損害に限ってお支払いするため、借りた車の修理期間中に発生する代車費用等は補償の対象になりません。

他車運転危険補償特約が使える条件

他車運転危険補償特約は他人の車を借りていたときの事故すべてが補償対象になるわけではありません。ソニー損保の場合の適用条件はこちらからご確認ください。

他車運転危険補償特約で保険を使った場合、次年度のノンフリート等級は下がる?

他人の車の事故であってもご自身の保険を使うことになりますので、ご自身の車での事故の場合と考え方は同じです。

他車運転危険補償特約

「対人賠償保険」「対物賠償保険」のいずれかから保険金をお支払いした場合については「3等級ダウン事故」となり、次年度の契約のノンフリート等級は事故1件につき3等級下がります。また、事故あり係数適用期間は事故1件につき3年加算されます。

無保険車傷害危険補償特約や人身傷害保険については、それらの保険のみから保険金をお支払いした場合は、事故原因にかかわらず「ノーカウント事故」となり、事故がなかったときと同様に次年度の契約の等級が1つ上がります。


他人の車を運転する機会はそう多くはありませんが、いざというときのためにも他車運転危険補償特約の存在は知っておくとよいでしょう。ただ、車の貸し借りには気をつけなければいけない点が多くありますので、友人や知人との間でのトラブルをできるだけ防ぐためにも、よほどのやむを得ない事情がある場合を除いては、レンタカーや今はやりのカーシェアリングなどを利用する方が得策かもしれません。