【保険金は支払われる?】自損事故(単独事故)でのケガ

2023年5月時点の内容です。

自損事故(単独事故)でのケガ

運転者自身に100%の過失がある単独事故、すなわち自損事故で、運転手本人や同乗者がケガ、死亡してしまった場合、どのような保険金が支払われる可能性があるか解説します。

【ご注意!】

ここで紹介する事例等は、あくまでも当社の商品内容に基づくもので、かつ、一般的なものです。ご契約内容や事故の状況などによって実際の対応は異なることがあります。

人身傷害保険・搭乗者傷害特約から保険金が支払われる

自損事故で運転手本人や同乗者がケガ、死亡をした場合には、人身傷害保険・搭乗者傷害特約から保険金が支払われます。また、同乗者のケガについては、対人賠償保険・自賠責保険からも保険金が支払われます。補償ごとにそれぞれ解説します。

人身傷害保険

運転手本人を含む、契約車両に乗車中の方が事故で死傷した場合などに、過失割合に関係なく、保険金額を上限とした実際の損害額(ケガの治療費、休業中の収入減、精神的損害、後遺障害が残った場合の逸失利益など、保険会社の算定基準で算出された金額)が支払われます。

搭乗者傷害特約

運転手本人を含む、契約車両に乗車中の方が事故で死傷した場合などに、過失割合に関係なく、入通院日数や後遺障害の程度に応じて契約で決められた保険金が支払われます。

なお、搭乗者傷害特約には、ケガをして入院・通院した場合に保険金が支払われる「搭乗者傷害者特約(傷害一時金)」と、死亡・後遺症が生じた場合に保険金が支払われる「搭乗者傷害特約(死亡・後遺障害)」の2つのタイプがあります。

「搭乗者傷害者特約(傷害一時金)」

事故をしたその日を含めて180日以内に入院または通院した場合、以下の定額の保険金が支払われます。

入院または通院の日数 4日以内:1名ごとに1万円/5日以上:1名ごとに10万円

「搭乗者傷害特約(死亡・後遺障害)」

事故をしたその日を含めて180日以内に死亡または後遺障害が生じた場合に、契約で定められた保険金が支払われます。

対人賠償保険・自賠責保険から

対人賠償保険・自賠責保険は、他人にケガや死亡をさせてしまった場合の損害賠償責任を補償するための保険です。運転手本人への補償はありませんが、同乗者(*1)には、対人賠償保険・自賠責保険から保険金が支払われます。

(*1)同乗者であっても、記名被保険者、運転者の父母・配偶者・子どもなどは、対人賠償保険の補償対象外となります。

人身傷害保険と搭乗者傷害特約は重複して保険金が支払われる

人身傷害保険と搭乗者傷害特約は重複して保険金が支払われる

人身傷害保険と搭乗者傷害特約のいずれも契約している場合、それぞれの保険(特約)から保険金が支払われます。

なお、人身傷害保険を付帯していれば実際の損害額を補償することができるため、搭乗者傷害特約は人身傷害保険の上乗せ補償として考えましょう。
ただし、人身傷害保険の保険金は損害額が確定してから支払われますが、搭乗者傷害特約は事故後、速やかに保険金が支払われます。医療機関への支払いなどでお金をすぐに備えたい場合に便利な特約と言えます。
人身傷害保険と搭乗者傷害特約では支払われる保険金の計算方法と、保険金が支払われるタイミングが異なることを覚えておくとよいでしょう。

人身傷害の保険金額はいくらで設定すべき?

補償の対象となる方の年齢・収入・家族構成などを考慮して保険金額を設定すると良いでしょう。なお、死亡・後遺障害には生命保険など他の保険で備え、人身傷害は自動車事故によるケガのみに備えるものと割り切った保険金額とし、保険料を抑えるという選択もあります。

人身傷害の保険金額

※家計の中心となる方が死亡した場合の損害額の目安

自損事故に限らず、自動車事故はいつ・どこで・どのような規模で起こるかは誰にもわかりません。契約車両に乗る人に対し、どの程度の補償が必要かという観点で検討するとよいでしょう。