間違いやすい道路標識
2023年5月時点の内容です。
皆さんは運転免許取得の際に覚えた「道路標識」を忘れてはいませんか? 免許取得からかなりの年月が経過したベテランドライバーや普段あまりクルマを運転しないペーパードライバーの場合、道路標識の意味の理解があいまいになっているケースも多いようです。間違えやすい道路標識について紹介します。
このコーナーでは、ドライブやカーライフに関する一般的な情報をご紹介しております。
道路標識の種類
道路標識は道路上の安全と円滑のために設置されています。道路標識は「本標識(案内標識、警戒標識、規制標識、指示標識の4種類)」とその本標識に付属する役割を持つ「補助標識」に区別されます。
「案内標識」と「警戒標識」は国土交通省、都道府県、市町村などの道路管理者が、「規制標識」と「指示標識」は主に公安委員会が設置しています。なお、標識の柱には設置者を示すラベルが貼ってあります。
「駐停車禁止」の標識
それではまず、基本的で簡単な標識から確認してみましょう。以下の2つの標識はどちらが「駐停車禁止」の規制標識でしょうか?
正解は左の標識になります。右は「駐車禁止」です。なお、この場合はどちらも「8-20」の時間帯の指定がありますので午前8時から午後8時までの間の規制になり、指定時間外であれば違反になりません。
それでは、駐車禁止標識の下に以下のような「補助標識」が併設されている場合の意味はご存じでしょうか?
この場合は「車の右側に補助標識に示された駐車余地(この場合は6メートル)が取れない場合は駐車してはいけません」という意味になります。普通車ならOKでも、ちょっと大きめのトラックを運転している場合などには駐車違反になってしまうこともありますので、十分に注意しましょう。
「通行止め」の標識
続いては道路の通行や侵入を規制する標識です。以下の標識のどれが「通行止め」、「車両通行止め」、「車両進入禁止」かお分かりでしょうか?
正解は左から「車両進入禁止」、「車両通行止め」、「通行止め」になります。
「車両進入禁止」の標識は、交差点の一方通行の出口などにあり、「この標識のある道にはこちらから進入してはいけません」という意味です。「車両通行止め」は「車両の通行を禁止する区域」、「通行止め」は「歩行者、車両の通行を禁止する区域」になります。
なお、車両通行止めの標識には車両の一部を対象とするものも多く、「二輪の自動車以外の自動車」、「大型貨物自動車等」、「大型乗用自動車」、「二輪の自動車・原動機付自転車」、「自転車以外の軽車両」、「自転車」などの図柄があり、ときには複数が表示されているものもあります。
「一方通行」と「左折可」の標識
次はちょっと迷ってしまいやすい問題です。以下のどちらが「一方通行」の規制標識でしょうか?
正解は左の標識です。右は「左折可」の「標示板」になります。これがある交差点では「信号に関わらず左折可能」という意味で、対面の信号が赤であっても左折することができます。なお、「標示板」とは「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」に記載されていないものを言い、ほかにも「消防水利」や「パーキングチケット」などの看板がそれにあたります。
あまり見かけない標識
標識の中には、ドライバーの生活圏によってはなかなか見かける機会のないものもあります。以下の標識の意味をご存じでしょうか?
これはどちらも「ロータリー交差点(円形・環状交差点)」に関するもので、青いものは「ロータリー交差点の進行方向(日本の場合は右回り)を指示」する規制標識で、黄色は「前方にロータリーあり」の警戒標識になります。
これは「軌道敷内通行可」の指示標識です。
路面電車が走っていない地域のドライバーには、すぐに理解できない方もいらっしゃると思います。軌道敷内の走行は原則禁止ですが、右左折時など軌道敷内を横切らなければ通行できないポイントなどではこの標識が掲示されています。ただし、道路交通法で「軌道敷内を通行する車両は後方から路面電車が接近してきたときは、当該路面電車の正常な運行に支障を及ぼさないように、すみやかにエリア外に出るかまたは当該路面電車から必要な距離を保つようにしなければならない」と定められていますので、軌道敷内はあくまで路面電車優先と覚えておきましょう。また、路面電車が走っている地域では以下のような標識も頻繁に見かけます。
これは「安全地帯」を示す指示標識です。
安全地帯とは路面電車を利用する人が乗降するためにある区画で、車道の中に設置されているものも多いのです。この安全地帯では、「車両は進入してはならない」、「路面電車の有無に拘わらず、進行方向側(道路中央から左側)の安全地帯に歩行者が居る場合には、徐行しなければならない」、「安全地帯の左側とその前後10mは駐停車禁止」という規制があります。旅行先などで路面電車が走っている街を走行する際には、このルールをしっかりと思いだしてください。
これは「動物注意」の警戒標識で、山間部の道路などで見たことのあるドライバーは多いと思います。この場合はシカですが、ほかにもサル、イノシシ、クマなどさまざまな種類の動物が描かれているものが存在します。珍しいものとしては、東京都新宿区のおとめ山公園付近にはカルガモ、沖縄県国頭群大宜味村にはカニの絵柄の動物注意の標識があります。また、同じ動物でも地域によってイラストが異なることも多く、ときにはちょっとユニークな絵柄も見受けられます。
「スクールゾーン」では「補助標識」の見落としに注意
「スクールゾーン」とは、交通事故から子供たちを守るために設定された交通安全対策の重点地域の呼び名で、小学校などを中心に半径約500m程度のエリアに設定されています。この地域で非常に多い交通違反が「通行禁止違反」です。
スクールゾーンや登下校時に児童が通行する道路として指定された「通学路」では、時間指定の車両通行禁止となる道路が多く、そうした場所では以下のような「歩行者(または歩行者および自転車)専用」の規制標識と、時間帯を示す補助標識が設置されています。
この画像の場合は、午前7時から午前8時30分までの間の規制になり、指定時間外であれば違反になりません。
また、「指定方向外進行禁止」の規制標識と時間帯限定の補助標識で、スクールゾーン・通学路への進入が規制されていることもあります。
この画像の場合は、午前7時から午前9時までの間の規制になり、指定時間外であれば違反になりません。
普段なにげなく走行している道も、時間帯によっては交通違反になってしまうことがあります。標識を確認する際は、必ず補助標識がないかどうかもチェックするようにしてください。
道路標識には似た形状や記号のものが多く、意味を取違えてしまいやすいものもあります。正しい意味をしっかりと理解して、違反や事故を起こさないようにしましょう。
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- 赤信号で交差点に進入した直進二輪車と青信号で進入した直進四輪車の事故
- 同程度の道幅の交差点での事故(二輪車が左方、四輪車が右方の場合)
- 同程度の道幅の交差点での事故(四輪車が左方、二輪車が右方の場合)
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- 同程度の道幅の交差点での事故(四輪車が左方、二輪車が右方の場合
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- 交差点に青信号で進入した自転車と、赤信号で進入した四輪車の事故
- 交差点に青信号で進入した四輪車と、赤信号で進入した自転車の事故
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- 広い道路からの四輪車と、狭い道路からの自転車の事故
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- 四輪車が優先道路を走行している場合
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- 自転車が一方通行を逆走している場合
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- 二輪車が加速車線、四輪車が本線車道を走行中の事故
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