ゴールド免許割引で自動車保険料はどれくらい安くなる?条件をFPが解説

男性と女性が黄色の車の隣に立っており、その背景にはチェックボックスとテキストが書かれた「INSURANCE」と題された大きな書類と、ドル記号の付いたコインがある、自動車保険のイメージイラスト

任意保険(自動車保険)に加入するとき、ゴールド免許の保有者は保険料が安くなることをご存じでしょうか。ゴールド免許になるための条件や、ゴールド免許割引でどれくらい保険料が安くなるのか、またその理由や保険料の割引率について見ていきましょう。

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ゴールド免許の条件

運転免許証は、保有している期間や、交通事故・交通違反の有無によって、3つに分けられます。具体的には、「グリーン」「ブルー」「ゴールド」の3つの区分があり、それぞれの色に該当するのは、下記のような運転者です(下表参照)。

■運転免許証の色の分類と対象者

グリーン免許 ブルー免許 ゴールド免許
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  • 運転免許証を初めて取得した人が対象
  • 有効期間は3年
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  • 初めて運転免許証を更新する人や過去に違反のある人が対象
  • 有効期間は交通違反の有無などにより3年または5年(※)
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  • 過去5年間、無事故・無違反の人が対象
  • 有効期間は5年(※)

(※)70歳の人(更新期間満了日の直前の誕生日に満71歳になる人)は有効期間4年、71歳以上の人(更新期間満了日の直前の誕生日に満72歳になる人)は有効期間3年

この中でゴールド免許は、運転免許証の区分で見ると、正式には「優良運転者」という名称になります。優良運転者とは、「継続して免許を受けている期間が5年以上、かつ違反やケガのある事故を起こしていない」という条件に該当する人です。免許証の有効期限を表示する帯の色が金色であることから、一般的にゴールド免許と呼ばれています。

つまり、ゴールド免許を保有しているということは、長期間安全運転を継続できている証明にもなり、さまざまなメリットを受けられます。

ゴールド免許のメリット

  • 運転免許証の有効期限が5年間(通常は原則3年間)
  • 運転免許証更新時の講習時間が30分(通常は1時間程度)
  • 更新時の手数料が安い(オンライン講習の場合を除く)
  • 警察署での更新も可能(指定の警察署のみ)

ゴールド免許を取得するためには、先述したような優良運転者の条件を満たす必要があります。初めて取得するグリーン免許の有効期間は3年、そして初回の更新時には有効期間3年のブルー免許へと切替わります。その後、無事故・無違反を継続していれば、次回の更新でゴールド免許を取得できる仕組みです。

つまり、初めて運転免許証を取得してグリーン免許を交付されてから最短でも5〜6年(免許証の交付時期による)、2回の運転免許証の更新を経てゴールド免許になります。

なお、ゴールド免許の期間中に事故や違反を起こした場合には、次回の更新時にはブルー免許になります。更新後の有効期限は、違反の種類や回数によって3年または5年です。

ゴールド免許割引とは

一般的に、任意保険には記名被保険者(主に使用する人)の免許証の色によって、保険料が変動する仕組みがあります。これは「ゴールド免許割引」と呼ばれ、保険契約の開始日(保険始期日)時点でゴールド免許の保有者は、保険料が割引になる制度です。

ゴールド免許で、ブルー免許やグリーン免許よりも保険料が割引になる理由は、無事故・無違反の「優良運転者」であるゴールド免許の保持者は、ブルー免許やグリーン免許の保持者よりも事故リスクが低いためです。

そのため、過去5年間に違反や事故を起こしていないゴールド免許保有者は、安全運転を心がける「事故リスクが低いドライバー」とみなされて、「ゴールド免許割引」が適用されます。

運転免許証の色が変わる場合

任意保険の保険期間中に運転免許証の更新があり、免許証の色が変わる場合、保険料やゴールド免許割引は、どのような取扱いになるのかについても確認しておきましょう。

保険始期日以降に免許証の色が変わった場合

基本的に、任意保険の保険料は、保険始期日時点の記名被保険者の運転免許証の色で決まるため、保険期間中に運転免許証の色が変わった場合でも保険料は変わりません。次回の任意保険契約の更新時に運転免許証の色を申告して、新しい保険料が適用されます。

例えば、保険期間中に運転免許証の更新をして免許証の色がゴールドからブルーに変更された場合でも、変更の手続きは必要ありません。また、ブルーからゴールドに免許証の色が変わる場合でも、保険期間の途中からゴールド免許割引が適用されることはなく、同様に手続きは不要です。

免許証の更新と自動車保険の更新が近い場合

任意保険を契約するときには、保険契約の始期日時点ではゴールド免許ではなくても、ゴールド免許割引が適用できる場合があります。

保険始期日が、運転免許証の更新期間内(誕生日の前後1ヵ月以内)にあり、なおかつ運転免許証の更新前または更新後のいずれかの免許証の色がゴールドであるケースです。このようなケースでは、保険始期日にゴールド免許を保有しているとみなしてゴールド免許割引が適用されます。

例えば、これまでゴールド免許を保有していた人が、運転免許証の更新期間内に任意保険の保険始期日があり、免許証の更新手続を早めに済ませた結果として、任意保険の始期日にブルー免許になっていたとしてもゴールド免許割引の適用が可能です。

任意保険の更新日が運転免許証の更新期間内にあって、ゴールド免許割引が適用できるか不安がある場合には保険会社や保険代理店の担当者に相談してみるとよいでしょう。

ソニー損保より補足説明

ソニー損保の自動車保険では保険始期日時点での免許料の色がゴールドの場合のみ「ゴールド免許割引」を適用します。

自動車保険の記名被保険者が変わる場合

任意保険は、保険期間の途中で主に契約車両を使用する人が自身から配偶者や子どもなどに変更する場合は、「記名被保険者」が変わるため保険会社に申し出て変更の手続きをする必要があります。

このようなケースで、変更後にゴールド免許割引が適用されるかどうかは、変更する日(異動日)時点の新しい記名被保険者の免許証の色で決まります。

例えば、異動後の新しい記名被保険者がゴールド免許であればゴールド免許割引が適用されます。一方で、異動後の記名被保険者がブルー免許の場合はゴールド免許割引は適用されません。

安全運転を心がければ、ゴールド免許割引で保険料の軽減が実現

運転免許証には、免許証の保有期間や違反・事故の有無などによる区分があり、そのひとつがゴールド免許です。ゴールド免許保有者は、運転免許証の更新手続きの簡素化や、手数料が安くなるなどのメリットがあります。

また、任意保険を契約するときも、保険始期日時点でゴールド免許を保有していればゴールド免許割引が適用され、保険料が軽減されます。

交通ルールの遵守は車を運転する人すべての義務です。ルールを守れば、違反もなく事故に遭うリスクも減りゴールド免許が実現するでしょう。

任意保険の保険料も、ゴールド免許割引が適用されて保険料の軽減につながります。安全運転を心がけることは人にも優しく、家計にもメリットをもたらしてくれるものです。