家財に地震保険の補償は必要?
家財の損害で支払われる保険金について解説
地震保険は、火災保険ではカバーしきれない、地震や噴火、これらによる津波(以下「地震等」といいます。)を原因とする損害が生じた場合に補償する保険です。地震保険の対象は建物だけではなく、家財も対象とすることができます。
家財といっても、家具や家電のほか、衣類、貴重品などさまざまな物があるため、どのように保険金が支払われるのか気になる方もいるのではないでしょうか。
ここでは、家財の損害で支払われる保険金について解説します。
地震保険における家財の補償とは?
地震保険は、地震等を原因とする火災・損壊・埋没・流失による建物や家財の損害を補償する保険です。
地震等による家財の損害は、タンス等が倒れて破損した場合のほかに、ストーブが転倒したことで火災が発生し家具が燃えることなども想定されます。
地震等を原因とする火災・損壊等については、火災保険における一部の費用保険金を除き地震保険に加入していないと補償されないためご注意ください。
地震保険における家財の損害例は以下の通りです。
家財の損害例
地震保険の家財に対する保険金額
地震保険の家財に対する保険金額は、火災保険の保険金額の30〜50%の範囲内で設定します。ただし、1,000万円が限度です。
なお、地震保険を複数契約している場合は、合算して上記の限度額が適用されます。
地震保険は、住まいの完全復旧ではなく、被災者の生活の安定に寄与することを目的としている保険のため、保険金額の設定がこのような仕組みになっています。
家財の損害で支払われる保険金は?
家財は大きく以下の5つに分類されます。 なお、通貨、有価証券、預貯金証書、自動車、高額貴金属等は対象外です。
- @ 食器類
- A 電気器具類
- B 家具類
- C 身の回り品その他
- D 寝具・衣類
この分類の中で一般的に所有されていると考えられる品目の損傷状況から、家財全体の損害割合を算出し、保険金が支払われます。
損害の程度と支払いの基準は、以下の表でご確認ください。
損害の |
基準 | 支払われる保険金 |
---|---|---|
全損 | 家財の損害額が家財の時価額の80%以上 | 地震保険金額の100%(時価額が限度) |
大半損 | 家財の損害額が家財の時価額の60%以上80%未満 | 地震保険金額の60%(時価額の60%が限度) |
小半損 | 家財の損害額が家財の時価額の30%以上60%未満 | 地震保険金額の30%(時価額の30%が限度) |
一部損 | 家財の損害額が家財の時価額の10%以上30%未満 | 地震保険金額の5%(時価額の5%が限度) |
保険金が支払われない場合もある
地震保険に加入していても、保険金が支払われない場合もあります。例えば、損害の程度が「一部損」に満たない場合です。家財の一部損の認定基準が「家財の損害額が家財の時価の10%以上30%未満」であるため、「家財の損害額が家財全体の時価額の10%未満」と認定された場合は保険金が支払われません。
そのほかにも、以下の損害では保険金が支払われないため、確認しましょう。
- 保険の対象の紛失・盗難によって生じた損害
- 地震等が発生した日の翌日から10日を経過した後に生じた損害 等
建物だけでなく家財も地震保険に加入して万一の際に備えよう
地震は、いつどこで起きるかわからないものです。大規模な地震の際、支援金などを受給できたとしても、復旧には支援金だけでは足りない可能性もあります。また、実際に被害にあった際に、必要最低限の家財一式を買替えるには、多額な費用が必要になる可能性もあります。家財についても、地震保険の対象にして備えることが大切です。
地震保険の加入をご検討の際は、ソニー損保の新ネット火災保険とあわせてぜひご検討ください。