様々な病気がわかる。 健康診断の白血球数からわかることのまとめ

白血球には何となく「身体を守っている」というイメージがあるかもしれません。実のところ、血液中の白血球数は身体の異常を知るための重要な手がかりになります。

1.白血球とは?

血管中を流れる赤血球・白血球・血小板
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血液中には赤血球・白血球・血小板の3つの細胞成分が存在していますが、大部分は赤血球であり、白血球と血小板はわずかにすぎません。それでも、白血球は身体にとって大変重要な細胞です。

人体の免疫に深く関わっている

免疫とは、身体の外から侵入してきた細菌などの異物を排除する機能のことです。白血球は体内に入った異物を処理する役割で免疫に関与しています。

いくつかの種類がある

白血球には大きく分けて5つの種類(好中球・好酸球・好塩基球・リンパ球・単球)があり、その役割も異なっています。それぞれが大切であり、どれか一つでも欠けてはいけません。

それぞれの働きを簡単に見てみましょう。

・好中球

白血球の多くを成しているのが好中球です。血管外にいる細菌などの異物のもとに駆けつける機能(遊走)と、それらを取込んで殺菌する機能(貪食)を持っています。

・好酸球

好酸球は特に寄生虫の感染の際に能力を発揮します。 しかし一方で、ぜんそくやアトピーなどのアレルギー疾患の一因になりうるという側面もあります。

・好塩基球

好塩基球はアレルギー反応などに関与しているとされていますが、その存在意義や機能についての詳しい研究はあまり進んでいませんでした。しかし近年では、東京医科歯科大学の研究によって、好塩基球はマダニに対する免疫を作る役割があることが明らかになりました。

・単球

単球はマクロファージともいわれ、好中球よりもやや長い時間血中に存在して、細菌だけでなく古くなった不要な細胞も食べて(貪食)除去します。このため、単球は大食い細胞とも呼ばれることがあります。

・リンパ球

リンパ球は特にウイルスなどの小さな標的を攻撃する役目があります。骨髄やリンパ節、扁桃腺などのリンパ器官といわれる部位に多量に存在しています。

2.白血球の数値からわかること

血液検査のボトルを持つ医者
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白血球の数値の異常から分かることにはどのようなものがあるのでしょうか。身体を守る機能である白血球の異常は様々な病気の可能性を示しています。

白血球数の基準値

白血球数の基準値は、各検査機関によって違いがあります。

一例を挙げると、人間ドック学会においては「/μl(ナノリットル)」という単位を使用し、基準範囲を3,200〜8,500、低い場合は2,600〜3,100で「要注意」、2,500以下で「異常」、高い場合は8,600〜8,900で「要注意」、9,000以上で「異常」としています。

白血球数が多い場合・少ない場合

白血球が基準値よりも多い場合は細菌感染・がん・白血病などの疑いが、逆に基準値よりも少ない場合は重症感染症や再生不良性貧血の疑いがあります。

白血球数の数値に異常がでた場合は、さらに詳しい血液像検査を受診することをおすすめします。

おわりに

白血球の数値は、風邪などの軽い感染症から血液病(血液のがん)といった重いものまで、様々な病気の可能性を示しています。

検査において白血球の数値を指摘されたら、必ず医師の診断をうけ、精密な検査を行うようにしましょう。

  • この内容は医師の監修のもと制作していますが、健康に不安のある場合は、正確な診断・治療のために医療機関等を受診してください。